VEGAの価格は2,500万円(税込)です(公式サイト)。

ここで並べる金額は、メーカーや売り手が値札として出している値段だけです。相場の話や、どこかの記事の引き写しは入れていません。

結論から。2,500万円は「飛行機として特別に安くも高くもなく、高級車やクルーザーと同じ棚に並べてきた」値段です。ただし機体代のほかに、免許の約600万円と毎年の維持費がかかります。

この記事を読むと、次の3つが分かります。

  1. 🔴 買ってすぐ日本で飛ばせるわけではないこと(費用を計算する前に、ここから)
  2. 他の乗りものと並べると、この値段がどの棚にあるか
  3. 航続800kmで実際にどこまで届くか(空港間の距離を実測しました)

最初に、日本での現在地を書きます。

公式FAQは「現時点では日本国内での飛行を予定していません」としつつ、「機体完成後は、日本国内での飛行をご希望されるオーナーに対して、飛行許可の取得に向けたサポートも行っていく予定」とも書いています。日本国内へのお届けにも対応していく予定、とも。

つまり「買えるが、飛べる時期はこれから」という段階です。引き渡しは2029年より順次。その日までに免許を取っておけば、届いた機体を自分で操縦できる可能性に賭けられます。

免許は、VEGAを待たずに今すぐ役に立ちます。取ってしまえば国内の小型機を飛ばせるからです(免許の費用と取り方)。

目次
  1. 2,500万円は高級車やクルーザーと同じ棚
  2. 維持費は保管・整備・保険・燃料にかかる
  3. 免許の約600万円は別の勘定で考える
  4. 空が選べて、予約金は契約前なら全額返金
  5. 維持費の発表を待ってから正式契約を判断
  6. 向くのは、免許と維持費の予算も組める人
  7. 出典

2,500万円は高級車やクルーザーと同じ棚

乗りもの 価格の目安
高級輸入車(ポルシェ911など) 2,000万〜3,000万円台
国産の中型クルーザー(ボート) 1,500万〜4,000万円
キャンピングカー(ハイエンド) 1,000万〜2,500万円
海外製LSA(完成機・輸入) おおむね2,000万〜4,000万円前後
VEGA 2,500万円〜

※各価格は仕様や為替で大きく変わります。あくまで「桁」をつかむための目安です。

こうして見ると、VEGAの2,500万円は高級車やクルーザーと同じ棚に並べてきた値付けだとわかります。

これまでクルーザーや高級車を選んでいた層に「その予算で、空はどうですか」と問いかける価格です。

なお、予約金250万円は機体価格2,500万円のちょうど10%にあたります。

大事なのは、2027年のモックアップを見てから断れば全額返ってくるという点です(予約金250万円の仕組み)。

VEGAのスペックは次のとおりです。

項目 中身
最高速度 250 km/h
航続距離 800 km
座席数 2人(横並び)
寸法 全長6.0m/全高2.5m/翼幅8.5m

翼幅8.5mという数字は、保管を考えるときに効いてきます。

一般的な2台分のガレージの間口が5〜6m程度なので、そのままでは入りません。

折りたたみ/着脱式の主翼が用意されているのは、ここに理由があります。

航続800kmでも、届くのは広島あたりまで

航続800kmは、東京—札幌クラスを想定した距離です(公式サイト)。

ただ、これを鵜呑みにすると計画が狂うかもしれません。実際の距離を測ってみました。

羽田空港から 直線距離 航続800kmで片道
仙台 305km ⭕
中部(セントレア) 281km ⭕
伊丹(大阪) 404km ⭕
岡山 546km ⭕
広島 637km ⭕
新千歳(札幌) 820km 🔴 わずかに超えます
福岡 881km ❌
那覇 1,554km ❌

※当研究所が空港の緯度経度から計算した直線距離です。

実際の飛行経路は空域を避けて迂回するため、これより長くなります。

羽田—新千歳は820km。航続800kmをわずかに超えます。 さらに飛行機は目的地に着いたとき燃料を使い切っているわけにはいきません。

予備燃料を残す必要があります。実用上、東京から札幌へ直行するのは余裕がありません。

公式の「東京—札幌クラス」は、距離感を伝えるための表現と受け取るのが正確だと思います。

実際に届くのは広島(637km)あたりまで、と考えておくほうが計画は狂いません。

もうひとつ。東京—大阪は片道404kmなので、往復すると808km。

往復するとちょうど航続距離を使い切る計算になります。行った先で給油できるかどうかが、ここでも効いてきます。

維持費は保管・整備・保険・燃料にかかる

クルマに車検や駐車場代があるように、飛行機にも維持費があります。小型機を持つと、主に次の費用がかかります。

  • 保管場所:空港や飛行場の駐機料・格納庫代
  • 整備・点検:法律で定められた定期的な整備
  • 保険:機体保険・第三者への賠償保険
  • 燃料:飛んだ分だけ

VEGAの場合、折りたたみ/着脱式の主翼が保管の選択肢を広げます。

トレーラー輸送や省スペース保管を想定した作りです。

また、VEGA BASEでの機体保管をオーナー向けに無料提供予定とも書かれています。

なお具体的な維持費と、VEGA BASEの場所は、予約者向けの説明で確かめてください。

日本で小型機を持つと毎年いくらかかるのか、その構造と実例は飛行機の維持費のリアルにまとめました。

免許の約600万円は別の勘定で考える

日本で自家用操縦士の免許を取るには、約600万円かかります(TryAir Flight Clubの総額・税込・2026年7月1日現在)。

詳しくは飛行機の免許はいくらかかるのかにまとめました。

この費用を「機体価格に足す」のは、少し違うと当研究所は考えます。 免許はVEGAのためだけのものではないからです。

取ってしまえば国内の小型機を今すぐ飛ばせます。VEGAが届く2029年までの数年間、あなたは空を飛びながら待てます。

機体は3年後に届く買い物。免許は今日から使える買い物。別の勘定として考えるほうが実態に合っています。

なお米国では、VEGAはFAAのSport Pilot Certificateで操縦する想定です(公式FAQ)。

また、飛行機カテゴリーでは最低20時間の飛行訓練・経験から目指せる、と書いています(2026年9月5日に公式サイトで確認)。

日本の自家用操縦士に比べると、必要な訓練時間がかなり短くて済みます。

この差が、VEGAが米国市場を先に狙う理由でもあります。

空が選べて、予約金は契約前なら全額返金

  1. 同じ棚の高級車やクルーザーは、空を飛べません。2,500万円で買えるものの中で、空が選べるのはこれだけです
  2. 予約金は機体価格の10%。2027年に実物を見てから断れます。正式な売買契約の前なら全額返金です
  3. 折りたたみ式の主翼で、置き場所の選択肢が広がります。トレーラー輸送や省スペース保管を想定した作りです

維持費の発表を待ってから正式契約を判断

  1. 機体代のほかに、免許の約600万円がかかります。ただしこれはVEGAのためだけの出費ではありません。取ってしまえば、いま日本で飛んでいる小型機を今週末から操縦できます
  2. 毎年の維持費は、予約者向けの説明で確かめる必要があります。一般の小型機なら、維持費は年200万〜300万円程度からです。受け止め方は1つで、維持費の発表を待ってから正式契約を判断すること。決断は2027年まで来ません(維持費のリアル)

向くのは、免許と維持費の予算も組める人

向いている
① すでに高額な趣味にお金を使っている人。同じ棚から空を選び直す買い方です
② 機体代とは別に、免許と維持費の予算を組める人
③ 2029年まで待てる人。届くのはその後です
向いていない(いまは)
① 2,500万円が予算の上限の人。機体とは別に、免許だけで約600万円。維持費はまだ数字が出ていません
② すぐ飛びたい人。それなら免許のほうが先です
③ 維持費が読めないと動けない人。モデルの発表を待つのが理にかなっています

出典

※本記事の内容は、公式サイト(製品ページとFAQ)・プレスリリース・地元報道(ケンオー・ドットコム)の3か所で2026年9月5日に確かめたものです。

新しい発表があればニュースまとめに日付つきで足します。


VEGAが飛べる日に、自分が飛ぶために

引き渡しは2029年より順次。免許の取得には6か月から1年3か月かかり、学科試験は年6回しかありません。

機体が届いてから動くのでは間に合いません。

しかもこの免許は、VEGAを待たずに今すぐ役に立ちます。取ってしまえば、いま日本で飛んでいる小型機を操縦できます。