三条市の航空機メーカーLAND AERONAUTICSと国産小型航空機VEGAに関する動きです。

これを、このページに時系列で記録していきます。

最終確認:2026年9月27日。いちばん新しい動きは、9月26日の燕三条ジャパンフェスでのトーク(下の9月26日の項)です。

会社の発表としていちばん新しいのは、8月31日の記者会見になります。

2029年に初飛行と納入を目指すこと、開発と機体の組み立ては名古屋など中部地方が中心で、燕三条が担うのは部品であることが説明されました。

公式サイトからの新しい発表は、8月27日以降ありません(プレスリリースの配信も8月27日が最新。2026年9月5日確認)。

LAND AERONAUTICSの、いちばん新しい動きは何ですか?

空のマイカー研究所

9月26日、地元のフェスで和田代表が2029年ごろの実用化を目指すと話しました。会社の発表ではなく、イベントでの発言です。

疑問は、この記事に来た検索の言葉をもとに書いています。

💡 30秒でわかる「LAND AERONAUTICSとVEGA」の現在地

  1. 日程:2027年に実寸大モックアップが完成 → 2029年に初飛行と納入(会見での説明)
  2. 作る場所:開発と機体の組み立ては名古屋など中部が中心。燕三条が担うのは部品(参画企業は未定・規模は「10社未満ぐらい」)
  3. 予約金:250万円は、2027年のモックアップを見てから断れば全額返金(正式な売買契約の前まで)
  4. 日本で飛べるか:現時点では国内での飛行は予定なし。機体完成後、飛行許可の取得を支援する予定

「工場はもう動いているのか」「返金されるのか」への答えで、いま分かっているのはここまでです。

この記事は、動きがあった日だけ行が増えます。更新がない月は「更新なし」。訂正した記録は記事のいちばん下にあります。

目次
  1. 2026年10月
  2. 2026年9月
  3. 2026年8月
  4. 予約受付の段階。決まっていないのは2点
  5. 注目は契約時期・仕様・制度・企業・拠点・保管
  6. 当研究所の訂正記録
  7. 出典(公式発表と報道)

2026年10月

10月10日:新しい発表なし、予約は受付中のまま

9月26日のあと、VEGAについての新しい発表はありません。10月10日に、次の4つの確認先を見ました。

確認先 10月10日に見た結果
公式サイト(vegaair.store) 予約のページは受付中。限定100機・予約金250万円・正式な売買契約の前なら全額返金、の条件は8月27日の発表と同じ
PR TIMES(株式会社LANDの発表) VEGAの発表は8月27日が最新(9月15日の発表は燕三条ジャパンフェスの出演者の告知)
ケンオー・ドットコム VEGAの記事は8月27日・8月31日・9月27日の3本
堀江貴文さんのX VEGAの投稿は9月6日(先行予約の案内)が最新

予約された機数は、4つの確認先のどれにも出ていません。公式の予約のページは、10月10日の時点で申し込みを受け付けています。

2026年9月

9月26日:新発表なし、燕三条は根幹の部品を担う

三条市の燕三条地場産業振興センターで開かれた音楽フェスは「藤田金属 presents 燕三条ジャパンフェス2026 powered by LANDCON」です。

企画・製作は株式会社LANDが手がけています。

その初日、共同創業者の堀江貴文さんと、LANDの和田直希代表がトークショーに登壇しました。

  • 和田代表は、小型航空機について2029年ごろの実用化を目指すと説明し、根幹となる部品などを燕三条の技術でつくる考えを示しました
  • 堀江さんは、燕三条の町工場が高い技術を持ちながら完成品をつくる機会は少ないと指摘し、「町工場とかに就職したり、技術者になりたいみたいな人たちの、夢の製品になった方がいいんじゃないかな」と話しました
  • 自身のパイロット免許の取得にも触れ、「日本製の小型飛行機とか今、作られてないんで、そこから始めたい」とも

会社としての新しい発表ではなく、イベントでの発言です。予約数や受注の新しい数字は出ていません。

ただ、8月31日の記者会見で説明された「燕三条が担うのは部品」という役割分担が、「根幹となる部品」という言い方で改めて示された点は、この台帳に残す価値があります(ケンオー・ドットコム 2026年9月27日・2026年9月27日確認)。

9月6日:予約者100人向けの登録が動き出した

共同創業者の堀江貴文さんがXで「VEGAの先行予約をしている。予約特典でプラモデルをプレゼント」と投稿しました。

そして登録フォームへのリンクを添えました。

フォームの題は「FOUNDING OWNER REGISTRATION」。

予約者100人向けの内容です。

VEGAの1/32チタニウム模型の送り先と、オーナーズクラブに期待すること(工場訪問・プロトタイプ試乗など)を登録します(投稿・2026年9月18日確認)。

予約数は引き続き明かされていませんが、予約者向けの手続きが実際に動き始めた、外から見える最初の動きです。

詳しくは予約金の仕組みの記事へ。

9月2日:実物は2027年、引き渡しは2029年

新しい発表ではなく、当研究所が見落としていた既存の記載です。

公式サイトの製品ページとFAQに、次のとおり書かれています。

納期

段階 時期
実寸大モックアップ(実物と同じ大きさの模型)の完成 2027年
正式な売買契約 モックアップ完成後(実物を見てから判断できる)
FOUNDERS EDITION(初回100機の特別版)の引き渡し 2029年より順次

完成後、実際のサイズやデザイン、仕様等をご確認いただいたうえで、購入をご希望されるお客様とは正式な売買契約を締結いたします。その時点で購入を希望されない場合は、お預かりしている予約金を全額返金いたします。(公式FAQ)

つまり予約金250万円は、2027年のモックアップを見るまで拘束されません。見てから断れば全額戻ります。

返金の期限が「正式契約前まで」という表現の中身が、これではっきりしました。

\ 2,500万円の機体そのものを知る /

💡 全長6.0m・翼幅8.5mという大きさ、主翼が折りたためる設計、最高速度250km/h・航続800km。

価格・納期・誰が作るかまで、機体の全体像はこちらにまとめています。

👉 『VEGAとは何か|三条市生まれ2,500万円の国産飛行機のすべて』を見る

VEGAのスペック

項目 中身
最高速度 250 km/h
航続距離 800 km(東京—札幌クラスを想定)
座席数 2人(横並び)
寸法 全長6.0m/全高2.5m/翼幅8.5m
価格 25,000,000円(税込)

日本での飛行について——FAQの記載を最後まで

日本には現在、米国と同等のSport Pilot / LSA制度はありません。日本国内でのVEGAの運航については、今後の機体認証や法制度への適合を前提としており、現時点では日本国内での飛行を予定していません。(公式FAQ)

ただし同じ回答には続きがあります。

機体完成後は、日本国内での飛行をご希望されるオーナーに対して、関係法令や機体の条件に応じた飛行許可の取得に向けたサポートも行っていく予定です。

この2文はセットで読む必要があります。

前半だけを取り出すと「日本では飛べない」になり、後半だけを取り出すと「支援してくれる」になります。

正しい答えは、その両方です。当研究所は9月2日に前半だけを切り出して記事に書きました。

そして過剰な訂正をしました(上記のとおりです)。

米国では、VEGAが所定の要件を満たす場合、FAAのSport Pilot Certificateでの操縦を想定しています(公式FAQ)。

飛行機カテゴリーでは、最低20時間の飛行訓練・経験から資格取得を目指せます(公式FAQ)。

この20時間は米国の規則(14 CFR 61.313)でも確かめられます。

内訳は教官についての訓練15時間とひとりで飛ぶ訓練5時間です(2026年9月5日に条文で確認)。

約600万円かかる日本の自家用操縦士とは入口の重さが違い、これがVEGAの米国先行の理由です。

\ 日本で取るといくら・何か月か /

💡 日本の自家用操縦士の免許は、総額の例で約600万円・6か月〜1年3か月。

内訳と、アメリカで集中して取る場合との違いはこちらです。

👉 『自家用操縦士 免許の費用と取り方』を見る

公式サイトは、日本での当面の楽しみ方としてガレージや別荘でのプライベートコレクション、企業・ホテル・ギャラリーでの展示・鑑賞を挙げています。

また、機体完成後に飛行許可の取得に向けたサポートを行っていく予定としています。

将来的にはオーナー同士で各地のVEGAを使い合うオーナーシェアリング・ネットワークの構想も示されました。

この事実は、当サイトの他の記事の前提を変えます。「日本で飛ばすための免許・費用・場所」を扱った記事には、この記載を反映していきます。

2026年8月

8月31日:初飛行2029年、燕三条は部品を担う

株式会社LANDが新潟市内で記者会見を開き、和田代表が製造体制と日程をより具体的に説明しました。

当研究所が9月2日まで「未発表」と書いていた項目のうち、初飛行と製造の分担は、この会見で説明されていました。見落としです。

訂正します。

項目 会見で説明された内容
初飛行 2029年(予約者への納入も同年を目指す)
実際の機体が見られる時期 2027年ごろ
開発・機体の組み立て 名古屋など中部地方が中心。航空機産業が集積し専門の技術者が多いため
燕三条の役割 部品。金属加工技術を活用。エンジン周辺の部品などを例示
燕三条の参画企業 まだ決めていない。規模は「10社未満ぐらいのイメージ」
最終組み立て・運用の拠点 新潟県内で場所を探している(未決定)
最初の予約者 燕市のものづくりに関わる人。その後、県外の経営者などからも予約
主力市場 米国。小型機の規制見直しが進んでいるため

この会見でいちばん大きいのは、「燕三条で作る」の中身がはっきりしたことです。開発と組み立ての本体は中部地方で、燕三条が担うのは部品。「三条市の航空機メーカー」という見出しから受ける印象とは、実際の分担が違います。

ただし和田代表は、最終組み立てと運用の拠点は新潟県内で探しているとも述べました。

もうひとつ、目指す姿として「オートマの飛行機」という言い方が出ています。

クルマがマニュアルからオートマに変わったように、操縦しやすくするソフトウェア制御を開発し、航空機と縁のなかった人でも使えるようにする、という構想です。

利用の例として挙げられたのは、新潟と佐渡のあいだの移動でした。

\ 2,500万円は高いのか /

💡 クルーザーや高級輸入車と同じ棚にある2,500万円という値段の位置と、日本で小型機を持つと毎年いくらかかるのか(VEGA自身の維持費は、予約者向けの説明で確かめてください)は、こちらで検証しています。

👉 『クルーザーの次は空へ|VEGA2,500万円を大人の道楽として検証する』を見る

出典:ケンオー・ドットコム「LANDの小型航空「VEGA」最初の予約者は燕市 2029年初飛行・納入へ」(2026年8月31日・2026年9月5日確認)。

これは公式発表ではなく、記者会見を報じた記事です。当研究所は会見に出席していません。

VEGA|動画:「VEGA」最初の予約者は燕市のものづくり関係者(ケンオー・ドットコム)

▶ 8月31日の記者会見を、地元のケンオー・ドットコムが伝えた動画です(4分46秒)。2029年の初飛行と予約者への納入、燕三条での部品づくりの説明が見られます。

8月27日:子会社設立とVEGA初号機を発表

  • 株式会社LANDが100%子会社「LAND AERONAUTICS」の設立を発表(設立日は8月25日、本社:新潟県三条市帯織)
  • 代表は元トキエア共同代表の和田直希氏、共同創業者兼取締役に堀江貴文氏
  • 初号機VEGAを発表:LSA市場向け、価格2,500万円から、初回限定100機(Founder's Edition)
  • 予約金は250万円(正式契約前は全額返金・購入時は代金に充当)
  • 予約者向けコミュニティ「VEGA OWNERS CLUB」を用意(工場見学・プロトタイプ公開・開発進捗の共有など)
  • 燕三条地域の企業との部品の供給網(サプライチェーン)を構築する構想を提示

→ 詳しい解説:VEGAとは何か

VEGA|動画:トキエア元代表・和田直希氏 燕三条拠点に「航空機製造」参入へ(UX新潟ニュース)

▶ 発表の翌日、新潟のテレビ局が伝えたVEGAの紹介です(UX新潟ニュース・2026年8月28日・2分10秒)。2人乗り・航続800km・2,500万円・限定100機の説明が見られます。

予約受付の段階。決まっていないのは2点

「工場はもう動いているの?」という質問をよくいただくので、分かっている事実だけを整理しておきます。

項目 分かっている事実
会社 2026年8月25日設立。本店所在地は新潟県三条市帯織(プレスリリース記載)
予約 8月27日に受付開始(予約金250万円・正式契約前は全額返金)
返金の期限 「正式な機体売買契約を結ぶ前まで」。その契約がいつになるかは、まだ出ていません
販売ページの事業者 公式ストアで売主として名前が出ているのは、親会社の株式会社LAND(東京都渋谷区)
開発・組み立ての場所 名古屋など中部地方が中心と会見で説明(8/31)。最終組み立てと運用の拠点は新潟県内で選定中
燕三条の役割 部品。参画企業は未決定で、規模は「10社未満ぐらい」と会見で説明(8/31)
初飛行 2029年と会見で説明(8/31)。納入も同年
試作機 2027年ごろに「実際の機体を見られる段階」まで進める、と会見で説明(8/31)

つまり現段階は「会社を設立し、日程と製造の分担を説明し、予約を受け付けている」フェーズです。

8月31日の会見までは拠点も日程も分からない状態でしたが、いまは「どこで作るか」の骨格までは説明されています。

まだ決まっていないのは、燕三条のどの企業が参画するかと、最終組み立て・運用の拠点をどこに置くかの2点です。

当研究所はこの2つを最優先で追跡します。

注目は契約時期・仕様・制度・企業・拠点・保管

  • 正式な売買契約の時期:「モックアップ完成後」より細かい時期は、まだ出ていません(この日から予約金が拘束されます)
  • 機体仕様の詳細:エンジン・重量など詳細スペックの公開
  • 制度の動き:国のLSA関連制度の見直し(現在地の解説)
  • 地元企業との連携:燕三条のどの企業がサプライヤーになるか(規模は10社未満と説明済み・企業名は未定)
  • 最終組み立てと運用の拠点:新潟県内のどこになるか(選定中と説明済み)
  • 飛行場・保管の体制:オーナーの機体をどこに置き、どこから飛ぶのか

更新を待つ時間は、準備の時間にできる

このページは動きがあった日だけ行が増えます。更新を待つ時間は、準備の時間にできます。

引き渡しは2029年より順次。免許の取得には6か月から1年3か月、学科試験は年6回しかありません。

しかもこの免許は、VEGAを待たずに今すぐ国内の小型機を飛ばすために使えます。費用・学校・学科の進め方は、この記事のいちばん下にまとめてあります。

\ 2029年の納入までに、自分が飛べる状態をつくる /

💡 今日から家でできる準備は2つです。

  1. 無料公開の過去問で学科を試す → 『自家用操縦士 学科試験の過去問と参考書|無料で解ける場所と教材』
  2. 家で操縦に触れる → 『フライトシミュレーター コントローラーおすすめ|買う順番は3つ』

(過去問は国土交通省が無料で公開。ゲームパッドなら0円、ソフトは月1,000円台からです)

当研究所の訂正記録

このページは事実の台帳なので、間違えたことも消さずに残します。

① 2026年9月2日:「納期と主要スペックは未発表」と書いていたのは誤り 公式サイトの製品ページとFAQに掲載されていたものを見落としていました。お詫びして訂正します。

② 2026年9月2日:訂正が行き過ぎていた FAQの「現時点では日本国内での飛行を予定していません」という一文だけを取り上げ、「日本では飛ばせない」と各記事に書きました。しかし同じ回答には「機体完成後は飛行許可の取得に向けたサポートも行っていく予定」という続きがあり、一文だけを切り出したのは正確ではありませんでした。重ねてお詫びし、記載を改めました。

③ 2026年9月5日:「初飛行・製造拠点は未発表」と書いていたのは誤り 8月31日の記者会見で説明されていました。公式サイトばかり見て、地元の報道を追えていませんでした。上の8月31日の欄に反映しています。同じ「見落とし」を3日で2回やりました。以後この台帳は、公式サイトと報道の両方を毎回確かめてから更新します。

出典(公式発表と報道)


VEGAが飛べる日に、自分が飛ぶために

引き渡しは2029年より順次。免許の取得には6か月から1年3か月かかり、学科試験は年6回しかありません。

機体が届いてから動くのでは間に合いません。

しかもこの免許は、VEGAを待たずに今すぐ役に立ちます。取ってしまえば、いま日本で飛んでいる小型機を操縦できます。