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令和4年11月期のほかの科目:航空法規/航空気象/航空通信

  1. 問1

    ベルヌーイの定理(1つの流れの中においては動圧と静圧の和、すなわち、全圧は常に一定である。)を応用した計器で正しいものはどれか。

    • (1) 対気速度計
    • (2) 気圧高度計
    • (3) 昇降計
    • (4) 旋回計
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    正解:(1)

    正解は(1)。対気速度計はピトー管で全圧を、静圧孔で静圧を取り込み、その差(動圧)から速度を求める計器で、ベルヌーイの定理の応用です。気圧高度計と昇降計は静圧のみを使い、旋回計はジャイロを使います。

  2. 問2

    揚力について誤りはどれか。

    • (1) 揚力は揚力係数に比例する。
    • (2) 揚力は速度の2乗に比例する。
    • (3) 揚力は空気密度に比例する。
    • (4) 揚力は翼面積に反比例する。
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    正解:(4)

    正解は(4)。揚力の式 L=1/2×ρV²SCL のとおり、揚力は翼面積Sに「比例」します。反比例ではありません。揚力係数・速度の2乗・空気密度・翼面積のすべてに比例する、と覚えておきましょう。

  3. 問3

    迎え角について正しいものはどれか。

    • (1) 機体の前後軸(縦軸)に対して翼弦線(翼型の基準線)のなす角度をいう。
    • (2) 相対風と翼弦線とのなす角度をいう。
    • (3) 前方から見て翼根元に対して翼端が高くなっていく度合いを水平面から計った角度をいう。
    • (4) 翼端が翼根元より進行方向に対して後方に下がっている場合、翼根元から翼端にかけての下がり方を表す角度をいう。
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    正解:(2)

    正解は(2)。迎え角は「相対風(機体に対する空気の流れ)と翼弦線のなす角度」です。(1)は取付角、(3)は上反角、(4)は後退角の説明です。

  4. 問4

    翼端失速について正しいのはどれか。

    • (1) 翼の平面形が変わっても翼端失速の傾向は同じである。
    • (2) 翼端失速を起こしても補助翼で容易には姿勢を立て直すことはできない。
    • (3) 翼端失速はきりもみ、あるいは自転の原因となる危険な現象ではない。
    • (4) 翼端部における有効迎え角を大きくなるように設計すると、翼端失速を防ぐことができる。
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    正解:(2)

    正解は(2)。翼端には補助翼があるため、翼端が失速すると補助翼の効きが失われ、姿勢の立て直しが困難になります。翼端失速の傾向は平面形(矩形翼・テーパ翼など)で変わり、きりもみの原因にもなる危険な現象です。防止には翼端の有効迎え角を「小さく」する(ねじり下げ等)設計をします。

  5. 問5

    操縦席から見て機首に右回転プロペラを装備した単発機におけるジャイロ効果について正しいものはどれか。

    • (1) 左旋回を行うと機首を下げようとする力がはたらく。
    • (2) 機首下げを行うと機首をさらに下げようとする力がはたらく。
    • (3) 機首上げを行うと機首を左に向けようとする力がはたらく。
    • (4) 左旋回を行うと機首を上げようとする力がはたらく。
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    正解:(4)

    正解は(4)。ジャイロのプリセッション(歳差運動)により、回転面に加えた力は回転方向に90°進んだ位置で現れます。操縦席から見て右回転(時計回り)のプロペラでは、左旋回(機首を左に向ける)の入力が90°先に現れて機首上げの力になります。

  6. 問6

    アドバース・ヨーの説明で正しいものはどれか。

    • (1) 着陸時に風上側の翼を下げて横滑りしながら進入することである。
    • (2) 翼を水平に保ち機首を横風成分を修正するだけの角度に向けて進入することである。
    • (3) 旋回方向に機首が向こうとする力が強く働いていることである。
    • (4) 補助翼の上げ下げに伴い、旋回しようとした方向と逆の方向に機首を向けようとすることである。
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    正解:(4)

    正解は(4)。アドバース・ヨー(逆偏揺)は、下がった補助翼側(上がる翼側)の抗力が増えることで、旋回方向と逆に機首を振られる現象です。(1)はウイングロー法、(2)はクラブ法という横風進入の方法です。

  7. 問7

    耐空性審査要領の速度の定義で誤りはどれか。

    • (1) 「VA」とは、設計運動速度をいう。
    • (2) 「VLO」とは、着陸装置下げ速度(着陸装置を下げた状態で航空機が安全に飛行できる最大速度)をいう。
    • (3) 「VX」とは、最良上昇角に対応する速度をいう。
    • (4) 「VY」とは、最良上昇率に対応する速度をいう。
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    正解:(2)

    正解は(2)。VLOは着陸装置「操作」速度(着陸装置を安全に上げ下げできる最大速度)です。「下げた状態で安全に飛行できる最大速度」はVLE(着陸装置下げ速度)で、両者の混同を突いた問題です。

  8. 問8

    バンク角45゚で定常つり合い旋回をしているときの荷重倍数でもっとも近いものはどれか。

    • (1) 1.1
    • (2) 1.2
    • (3) 1.4
    • (4) 2.0
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    正解:(3)

    正解は(3)。定常つり合い旋回の荷重倍数は n=1/cosφ。バンク角45°では n=1/cos45°≒1.41 なので、もっとも近いのは1.4です。バンク角60°で n=2.0 も併せて頻出です。

  9. 問9

    飛行機に加わる荷重の記述で誤りはどれか。

    • (1) 機体に働く荷重と機体重量との比を荷重倍数といい記号「n」で表す。
    • (2) 制限荷重までは、構造は有害な残留変形を生じることはない。
    • (3) 制限荷重に安全率(1.3)をかけたものを、終極荷重という。
    • (4) 水平直線飛行をしているときの荷重倍数は1である。
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    正解:(3)

    正解は(3)。安全率は1.3ではなく「1.5」です。制限荷重×安全率1.5=終極荷重。数字のすり替えに注意しましょう。

  10. 問10

    滑空性能に関する記述で誤りはどれか。

    • (1) 最大揚抗比となる速度を維持すれば滑空角が最小となる。
    • (2) 巡航形態よりも着陸形態の方が滑空性能は良い。
    • (3) 滑空比10の飛行機が6000ftから滑空した場合、滑空距離は約10NMである。
    • (4) 可変ピッチプロペラ機の方が固定ピッチプロペラ機よりも滑空性能は良い。
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    正解:(2)

    正解は(2)。着陸形態(フラップ・脚下げ)は抗力が大きく、滑空性能は巡航形態より悪くなります。(3)は6000ft≒1NMなので滑空比10で約10NM、(4)は可変ピッチならプロペラをフェザー側にして抗力を減らせるため正しい記述です。

  11. 問11

    飛行中に受ける着氷の影響について誤りはどれか。

    • (1) 抗力が増加する。
    • (2) 重量が増加する。
    • (3) 翼上面に着氷するとキャンバーが増加して揚力が増加する。
    • (4) ウインドシールドに着氷して視界が悪くなる。
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    正解:(3)

    正解は(3)。着氷は翼型を乱して気流の剥離を早めるため、揚力は「減少」します。キャンバーが増えて揚力が増えるということはありません。抗力増加・重量増加・視界悪化はいずれも着氷の実害です。

  12. 問12

    デトネーションの防止方法として正しいものはどれか。

    • (1) アンチノック性の低い燃料を使う。
    • (2) シリンダ温度を上げる。
    • (3) 吸気の温度、圧力を上げて末端ガスの温度を上げる。
    • (4) 燃料混合比を濃くする。
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    正解:(4)

    正解は(4)。混合比を濃くすると燃料の気化熱でシリンダ内の温度が下がり、末端ガスの自然発火(デトネーション)を防げます。(1)〜(3)はいずれも温度・圧力を上げる方向で、デトネーションを助長します。

  13. 問13

    エンジンの出力に影響を与えるもので誤りはどれか。

    • (1) 滑走路の勾配
    • (2) 気圧
    • (3) 空気密度
    • (4) 外気温度
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    正解:(1)

    正解は(1)。滑走路の勾配は離陸滑走距離に影響しますが、エンジン出力そのものには影響しません。気圧・空気密度・外気温度は吸入空気量を変えるため出力に直接影響します。

  14. 問14

    燃料系統に関する記述で誤りはどれか。

    • (1) 多発機は各エンジンに対応した燃料タンクが配備されており、いずれのタンクからいずれのエンジンへも燃料を供給できる機構をクロス・フィードという。
    • (2) 気化器を使用しているピストン・エンジンを起動させるとき、気化器の機能が十分でないため、シリンダ内に直接燃料を噴射する機構をプライマ系統という。
    • (3) 小型単発高翼機の重力式燃料供給方式は、左右両タンクから同時に燃料をエンジンに供給することができる。
    • (4) 小型単発低翼機のポンプ式燃料供給方式は、左右両タンクから同時に燃料をエンジンに供給することができる。
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    正解:(4)

    正解は(4)。低翼機のポンプ式燃料系統は左・右タンクを切り替えて使う方式で、両タンク同時(BOTH)の選択は基本的にできません。高翼機の重力式はBOTHが選べるものが多く、この対比が問われています。

  15. 問15

    トリム・タブの説明で正しいものはどれか。

    • (1) 主操縦舵面の後縁に小さな金属板が取り付けてあり、飛行試験を行いながら適宜最適な角度に調整して機体の静的釣り合いを保つものをいう。
    • (2) 飛行姿勢を維持するための保舵力を軽減させるため、操縦士が操作するタブをいう。
    • (3) 主操縦舵面を操舵するとその動きに伴い操縦舵面とは逆方向に変位するタブをいう。
    • (4) 主操縦舵面の回転アームの動きを抑制するためのスプリングが装備されている。
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    正解:(2)

    正解は(2)。トリム・タブは操縦士がコックピットから操作して保舵力をゼロに近づけるタブです。(1)は固定タブ(フィックスト・タブ)、(3)はバランス・タブの説明です。

  16. 問16

    空電に関する説明で誤りはどれか。

    • (1) スタティック・ディスチャージャは避雷針の一種で、航空機への落雷を防止する。
    • (2) 機体に帯電した静電気がコロナ放電する際に無線機器に雑音を与える。
    • (3) 航空機の可動部分は、1カ所に帯電しないように全部接続されており、整型覆、動翼の一部などは、全体を機体に完全に接続し部分的な帯電を防止している。
    • (4) 空気中の塵や雨、雪、氷粒などとの摩擦により、機体表面に帯電する。
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    正解:(1)

    正解は(1)。スタティック・ディスチャージャは機体に溜まった静電気を空中へ穏やかに放電させて無線雑音を減らす装置で、落雷を防止する避雷針ではありません。

  17. 問18

    高度計の規正について正しいものはどれか。

    • (1) QNEセッティングとは航空機が地上にあるとき0ftにセットする方法で、同じ飛行場に戻るような狭い範囲の飛行では便利である。
    • (2) QNEセッティングとは航空機が地上にあるときその滑走路の標高にセットする方法で、出発飛行場と異なる飛行場に着陸する場合に便利である。
    • (3) QNHセッティングとは気圧セットを29.92inHgにする方法で、標準大気の気圧と高度の関係に基づく高度を表示する。
    • (4) QNHセッティングとは管制塔などから入手した当該地のQNH値にセットする方法で、海面からの高度(真の高度に近い高度)を表示する。
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    正解:(4)

    正解は(4)。QNHは現地の海面気圧にセットする方法で、平均海面からの高度を表示します。(1)はQFE、(3)はQNEの説明です。QNE(29.92inHg)は主に高高度の飛行で使います。

  18. 問19

    最大離陸重量が制限される理由で正しいものはどれか。

    • (1) 床面への局部的な集中荷重が限界を超えないよう制限されている。
    • (2) 着陸装置やその支持構造強度により制限されている。
    • (3) 離陸時に操縦桿を最大限に引いたときに、最大揚力係数が得られるよう制限されている。
    • (4) 最小トリム速度でトリムを取り、この速度で操縦桿から手を離したときに静安定が得られる条件から制限されている。
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    正解:(2)

    正解は(2)。最大離陸重量は主翼や着陸装置とその支持構造の強度など、機体構造の強度上の制限から定められます。

  19. 問20

    空虚重量 3,400 lb (基準線後方 40 in)の飛行機に、前席(基準線後方 30 in)に2名、後席(基準線後方 80 in)に2名が搭乗し、燃料 680 lb (基準線後方 60 in)を搭載した場合の重心位置に最も近いものはどれか。ただし搭乗者は1名につき 170 lb とする。

    • (1) 基準線後方 43 in
    • (2) 基準線後方 45 in
    • (3) 基準線後方 47 in
    • (4) 基準線後方 49 in
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    正解:(2)

    正解は(2)。総重量=3,400+170×4+680=4,760 lb。モーメント=3,400×40+340×30+340×80+680×60=214,200 lb-in。重心=214,200÷4,760=45 in(基準線後方)。重量×アームの合計を総重量で割る、の型どおりです。

原本20問中19問を収録(図表を含む1問は著作権配慮のため除外)

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