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令和5年3月期のほかの科目:航空法規/航空工学/航空通信

  1. 問1

    対流圏における大気について正しいものはどれか。

    • (1) 上層は太陽に近いため下層より気温が高い。
    • (2) 高度が上がると気圧も上昇する(大きい値になる)。
    • (3) 高度が上がると空気密度も上昇する(大きい値になる)。
    • (4) 上下の気流の対流が盛んに起こり、雲や雨など天気に密接な関係を持っている。
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    正解:(4)

    正解は(4)。対流圏は対流が盛んで、雲や降水などほとんどの気象現象が起こる層です。高度が上がると気温・気圧・空気密度はいずれも下がるため(1)〜(3)は誤りです。

  2. 問2

    太陽から地球へのエネルギーの伝達方法で正しいものはどれか。

    • (1) 伝導
    • (2) 対流
    • (3) 放射
    • (4) 反射
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    正解:(3)

    正解は(3)。太陽と地球の間はほぼ真空で、伝導や対流は起こらず、エネルギーは放射(電磁波)として地球に届きます。

  3. 問3

    水分は大気中で固体、液体、気体の3つの形態で存在する。この3つの形態について記述したもので正しいものはどれか。

    • (1) 雪は液体としての水分である。
    • (2) 霧は気体としての水分である。
    • (3) 雲は液体としての水分として存在し、固体としての水分としても存在する。
    • (4) 気体としての水分は蒸発するときに目で見ることができる。
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    正解:(3)

    正解は(3)。雲は水滴(液体)と氷晶(固体)の両方から成り立ちます。雪は固体、霧は小さな水滴(液体)、気体の水蒸気は目に見えません。

  4. 問4

    積乱雲について正しいものはどれか。

    • (1) ハケで掃いたような雲である。
    • (2) 雲底はカナトコ状に広がっていることが多い。
    • (3) 鉛直に著しく発達した塔状の雲である。
    • (4) 略語はCuである。
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    正解:(3)

    正解は(3)。積乱雲は鉛直に著しく発達した塔状の雲で、略語はCb。カナトコ状に広がるのは雲底ではなく雲頂、ハケで掃いたような雲は巻雲の特徴です。

  5. 問5

    風は地球の表面に対する空気の動きであり、この空気に働く力として誤りはどれか。

    • (1) 重力
    • (2) 気圧傾度力
    • (3) 地球自転による見かけ上の力(コリオリの力または偏向力)
    • (4) 水蒸気圧力
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    正解:(4)

    正解は(4)。空気塊に働く力は気圧傾度力・コリオリ力・重力・摩擦力などで、「水蒸気圧力」という力は風の成因にはなりません。

  6. 問6

    海陸風について誤りはどれか。

    • (1) 海岸地方で、日中、海から陸に向かう風を海風、夜間、陸から海に向かう風を陸風という。小規模な局地風であり、コリオリの影響はほとんどなく、風向は気圧傾度と地形に左右されることが多い。
    • (2) 日中、地表付近では陸上は海上よりも気圧が低くなり、逆に上空では陸上は海上よりも気圧が高くなる。上空では気圧の関係が反対になるので逆の方向に向かう風(反流)が吹いている。
    • (3) 海陸風の風速は、一般風に比べあまり強くないので、一般風が強いときや悪天の日には観測されない。
    • (4) 海陸風の水平方向、鉛直方向の規模及び風速は、一般的に陸風のほうが海風よりも大きい。
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    正解:(4)

    正解は(4)。昼間の海陸の温度差は夜間より大きいため、規模・風速とも海風のほうが陸風より大きくなります。記述が逆です。

  7. 問7

    寒気団が暖かい地表面の上に移動した場合の特性についての説明で誤りはどれか。

    • (1) 気団は下の方から加熱されて安定な成層になり対流現象はおさえられ、気流は滑らかである。
    • (2) 天気は、しゅう雨、雷雨、雹(ひょう)、霙(みぞれ)、にわか雨である。
    • (3) 安定度は不安定気温減率(ほとんど乾燥断熱減率に近い値を示す)である。
    • (4) 雲形は積雲形で、積雲とか積乱雲である。
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    正解:(1)

    正解は(1)。寒気団が暖かい地表面上に出ると下から加熱されて不安定になり、対流が盛んで気流は荒れます。「安定な成層になる」は逆の記述です。

  8. 問8

    気団の説明について誤りはどれか。

    • (1) 水平方向にほぼ均一な物理的特性(気温と湿度)を持った空気の大きな塊である。
    • (2) 広範囲に一様な性質を持つ地表面に空気が長時間滞留し、その地表面の特性を獲得することで形成される。
    • (3) 特有の気団が形成される地域は気団の発現地と呼ばれる。
    • (4) 気団の変質の度合いは、移動速度、経路の地表面の特性等に依存しない。
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    正解:(4)

    正解は(4)。気団の変質は、移動速度や通過する地表面の性質(海上か陸上か、暖かいか冷たいか)に大きく依存します。「依存しない」は誤りです。

  9. 問9

    前線のもつ一般的性質について誤りはどれか。

    • (1) 前線は気圧の低い谷の中に存在することが多い。
    • (2) 移動している前線は、前線を境にして気圧の変化傾向が違う。
    • (3) 前線を境にして気温差がある。
    • (4) 前線の速度は暖気内の風速とほぼ一致する。
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    正解:(4)

    正解は(4)。前線の移動速度は寒気側の風の前線に直角な成分にほぼ一致し、暖気内の風速とは一致しません。

  10. 問11

    高気圧に関する説明のうち誤りはどれか。

    • (1) 同じ高度で周囲よりも気圧が高いところを高気圧という。地上天気図では閉じた等圧線で囲まれている。
    • (2) 北半球において地上では高気圧から外に向かって時計回りに風が吹き出している。
    • (3) 高気圧の中心では空気量が減少し、それを補うように下降気流が生じる。下降気流のあるところには雲はできないので、一般的に高気圧域内では天気がよい。
    • (4) 高気圧の中心近くでは気圧傾度が大きくなれないので、風は強いが穏やかな天気になる。
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    正解:(4)

    正解は(4)。高気圧の中心付近は気圧傾度が小さいため風は弱く、穏やかな天気になります。「風は強い」という部分が誤りです。

  11. 問12

    移動性高気圧について誤りはどれか。

    • (1) 低気圧と低気圧の間の尾根に現れるものがある。
    • (2) 極気団の氾濫により寒冷な気団がちぎれて動いてくるものがある。
    • (3) 寒冷型は移動速度が速くすぐ天気が悪くなる。
    • (4) 温暖型は背が低く移動速度が遅い。
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    正解:(4)

    正解は(4)。温暖型の移動性高気圧は背が高い(上層まで高気圧)のが特徴です。背が低いのは寒冷型で、記述が逆になっています。

  12. 問13

    日本列島に影響する南岸低気圧について誤りはどれか。

    • (1) 急速に発達して強い風雨をもたらす。
    • (2) 冬季には太平洋側にも降雪をもたらす。
    • (3) 最初、高気圧が大陸から張り出し、その南側の後面で発生する。上層は気圧の谷の前面に入っている。
    • (4) 春一番の典型的な例であり、また5月に発生するものをメイストームと呼んでいる。
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    正解:(4)

    正解は(4)。春一番やメイストームをもたらすのは日本海を進む低気圧(日本海低気圧)で、本州南岸を進む南岸低気圧の説明としては誤りです。

  13. 問14

    対流性の気流の説明で誤りはどれか。

    • (1) 対流現象により局地的な上昇・下降の鉛直気流により発生するタービュランスに遭遇することがある。
    • (2) 耕作地や水面など地表面が異なると熱の放射量が異なるため、不均一に加熱された空気が局所的な循環を形成する。上昇気流があるとそれを補償する下降気流がある。
    • (3) 舗装地や不毛地上では下降気流が起こりやすく、水や広大な植生地域上では上昇気流が起こりやすい。
    • (4) 上昇気流はやがて飽和に達し雲を形成する。こうした雲の頂は対流性気流の上限を示しているが、空気が乾燥していると雲はできない。
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    正解:(3)

    正解は(3)。舗装地や不毛地は日射で強く熱せられ上昇気流が起こりやすく、水面や植生地域の上では下降気流が起こりやすい。記述が逆です。

  14. 問15

    初期突風について誤りはどれか。

    • (1) 雷雲が襲来する直前、地上と地上付近におこる風向・風速の急変である。
    • (2) 雷雲の中の下降流が地面に達し、地表で水平方向に流れを変え四方に吹き出したものである。
    • (3) 風向の変化は180°も変わることがあり、風速も強烈で50~60ktを超えることがある。
    • (4) 下降流は雷雲からの降水が蒸発することによる周囲の空気の昇温と、大粒の雨が周囲の空気を引きずることで起こる熱い気流である。
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    正解:(4)

    正解は(4)。降水の蒸発は周囲の空気から熱を奪って冷却するため、雷雲の下降流は冷たい気流です。「昇温」「熱い気流」が誤りです。

  15. 問16

    着氷についての記述で誤りはどれか。

    • (1) 一般的に着氷は過冷却水滴(雲・雨)中の飛行で、航空機の機体表面に過冷却水滴が衝突したときに起こりやすい。着氷に関する大気の状態で、着氷のリスクは気温、水分、水滴のサイズにより評価することができる。また、気温が0℃付近では、過冷却水滴が機体表面に衝突後、凍結するまでに後方へ広がることから、Clear Iceという危険な着氷が形成されることがある。
    • (2) エンジンの気化器はベンチュリー管のような役目をし、燃料と空気から混合ガスを作る。気化器では空気が断続的に冷却するため空気自身の温度が下がり、着氷が発生する。しかし、気化器冷却の最大の原因は液体燃料の蒸発であり、これによる温度の降下がより大きくなるため、着氷が発生する。
    • (3) プロペラへの着氷は、翼型の先端に氷が堆積することで発生する。着氷によりプロペラの効率が減少する。また、釣り合いが失われて起こる振動は、エンジン等他の構造にとって有害である。
    • (4) 晴れた大気中では着氷は起こりにくいが、相対湿度が高く、気温が0℃に近いようなときにはプロペラの羽や翼の上を通る空気の圧縮のため若干の水分が凝結し、着氷が発生することがある。
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    正解:(4)

    正解は(4)。プロペラや翼の上面を通る空気は加速して断熱膨張により冷却され、その冷却で水分が凝結・凍結します。「空気の圧縮のため」が誤りです。

  16. 問17

    煙霧について誤りはどれか。

    • (1) 定時飛行場実況気象通報式(METAR)ではHZで報じられる。
    • (2) 視程障害現象の一つで、視程1,000m以下の場合に用いる。
    • (3) 肉眼では見えないごく小さい乾いた粒子が、大気中に浮遊している現象である。
    • (4) 煙霧ともやを判別する場合、湿度75%未満の場合を煙霧と判定する。
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    正解:(2)

    正解は(2)。視程1,000m未満という基準は霧(FG)のものです。煙霧(HZ)は乾いた微粒子による視程障害で、この距離基準では定義されません。

  17. 問18

    定時飛行場実況気象通報式(METAR)で通報される卓越視程で正しいものはどれか。 (自動観測時は除く。)

    • (1) 地平円の全方位を八等分し、各方位の平均水平視程である。
    • (2) 地平円の半分(180度)又はそれ以上の範囲に共通した最大水平視程である。
    • (3) 地平円の全方位を八等分し、その中の最大水平視程である。
    • (4) 地平円の半分(180度)又はそれ以上の範囲に共通した平均水平視程である。
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    正解:(2)

    正解は(2)。卓越視程は、地平円の半分(180度)以上の範囲に共通して達しているか超えている最大の水平視程と定義されています。

  18. 問19

    運航用飛行場予報気象通報式(TAF)の有効時間について正しいものはどれか。

    • (1) 10時間
    • (2) 20時間
    • (3) 30時間
    • (4) 40時間
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    正解:(3)

    正解は(3)。日本のTAFは1日4回発表され、有効時間は30時間です。

  19. 問20

    航空気象情報で提供される下層悪天予想図の説明で誤りはどれか。

    • (1) 予想する気象要素は乱気流とその高度、降雨・降雪域、発雷域、地上の悪視程域、雲域と雲頂・雲底高度、各高度における0℃ライン(着氷の目安)、主要な地点(飛行場)の各高度における風向風速と気温と湿域、雲頂・雲底高度、0℃高度である。
    • (2) 予想対象高度は小型航空機の飛行高度を想定し高度約15,000ftまでで、予想する雲底・雲頂高度はフライトレベルで示されている。
    • (3) 発表は6時間毎の1日4回で、昼夜を問わず作成されている。例えば、午前8時の発表では、午前9時、午後3時、午後21時の予想図を見ることができる。
    • (4) 表示領域は、北海道、東北、東日本、西日本、奄美、沖縄の6つの領域に分けて提供されている。
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    正解:(3)

    正解は(3)。下層悪天予想図は主に昼間の小型航空機の運航を対象に作成されており、「昼夜を問わず作成されている」という発表体制の記述が実際の運用と異なります。

原本20問中19問を収録(図表を含む1問は著作権配慮のため除外)

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