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令和5年7月期のほかの科目:航空法規/航空工学/航空通信

  1. 問1

    国際民間航空機関で採用している標準大気における10,000ftの気温で正しいものはどれか。

    • (1) 約 0℃
    • (2) 約 - 5℃
    • (3) 約 -10℃
    • (4) 約 -15℃
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    正解:(2)

    正解は(2)。国際標準大気では海面上15℃から高度1,000ftごとに約2℃下がるため、10,000ftでは15−20=約−5℃となります。

  2. 問2

    航空機に装備された気圧高度計について正しいものはどれか。

    • (1) 高度計は機外の気圧を感知して高度を指示する機器であり、測定点を中心とする単位面積の鉛直下方にある全大気重量(大気そのものの重さにより生じる圧力)を測定している。
    • (2) 高度目盛は国際標準大気で定義される空気密度と高度の関係を用いて目盛られている。
    • (3) 高度計規正した高度計は、高度計にセットした基準気圧(例えばQNHを29.90inHg)から機外気圧までの距離(標準大気を物差しとして)を指示している。
    • (4) 高度計にセットした基準気圧(例えばQNHを29.90inHg)を一定にして一定高度で飛行するということは、真高度が一定で飛行するということである。
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    正解:(3)

    正解は(3)。気圧高度計は基準気圧面から機外気圧面までの気圧差を、標準大気の気圧と高度の関係を物差しにして高度として指示します。実際の大気は標準大気とずれるため、指示高度が一定でも真高度は一定とは限りません。

  3. 問3

    大気が上昇して飽和に達する直前までの気温減率である乾燥断熱減率で正しいものはどれか。

    • (1) 温度の低下する割合は、100m上昇するごとに6.5℃である。
    • (2) 温度の低下する割合は、100m上昇するごとに1℃である。
    • (3) 温度の低下する割合は、100m上昇するごとに0.3~0.9℃である。
    • (4) 温度の低下する割合は、100m上昇するごとに0.2℃である。
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    正解:(2)

    正解は(2)。乾燥断熱減率は100mにつき約1℃(1,000mで約10℃)です。(1)の6.5℃/kmは標準大気の気温減率、(3)は湿潤断熱減率に近い値です。

  4. 問4

    放射霧の説明で正しいものはどれか。

    • (1) 暖かく湿度の高い空気が冷たい場所に流れていったとき、空気が下層から冷却されて発生する霧である。初夏のころ、北海道や千島方面から三陸沖に発生する。
    • (2) 暖かい水面上を冷たい空気が渡るとき、下層の空気が暖められ、水面からの水蒸気の補給が多くなる。この空気がその上の冷たい空気と混合することによってできる霧である。冬の朝、川や湖の上にできる。
    • (3) よく晴れた風の弱い夜、地表面付近の空気が冷却されてできる霧である。曇っているときや風が強いときは空気がなかなか冷却せず発生しにくい。
    • (4) 一般に好晴の日に見られ、山に吹き上げる谷風が暖湿な時に発生する霧である。夕刻、山頂から山風が吹くようになると消散する。
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    正解:(3)

    正解は(3)。放射霧は晴れて風の弱い夜に地表面の放射冷却で発生する霧です。(1)は移流霧、(2)は蒸気霧、(4)は滑昇霧の説明です。

  5. 問5

    コリオリの力についての説明で誤りはどれか。

    • (1) 大気に働くコリオリの力は、緯度が同じ場合には風速に比例する。
    • (2) 大気に働くコリオリの力は、風速が同じ場合には緯度が高いほど大きい。
    • (3) 北半球では大気の北向きの流れに対して、コリオリの力は西向きに働く。
    • (4) 中・高緯度の対流圏上層の大気の大規模な流れにおいては、コリオリの力と気圧傾度力の釣り合う関係が近似的に成り立つ。
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    正解:(3)

    正解は(3)。北半球ではコリオリの力は運動の向きに対して直角右向きに働くため、北向きの流れには東向きに働きます。「西向き」が誤りです。

  6. 問6

    フェーン(Foehn wind)について正しいものはどれか。

    • (1) 山から吹き下ろしてくる温暖で乾燥した風
    • (2) 山から吹き下ろしてくる寒冷で湿潤な風
    • (3) 山を吹き上げていく温暖で乾燥した風
    • (4) 山を吹き上げていく寒冷で乾燥した風
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    正解:(1)

    正解は(1)。フェーンは山越えの気流が風下側へ吹き下りるときに断熱昇温して生じる、温暖で乾燥した風です。

  7. 問7

    気団の説明について誤りはどれか。

    • (1) 水平方向にほぼ均一な物理的特性(気温と湿度)を持った空気の大きな塊である。
    • (2) 広範囲に一様な性質を持つ地表面に空気が長時間滞留し、その地表面の特性を獲得することで形成される。
    • (3) 特有の気団が形成される地域は気団の発現地と呼ばれる。
    • (4) 気団の変質の度合いは、移動速度、経路の地表面の特性等に依存しない。
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    正解:(4)

    正解は(4)。気団は発現地を離れて移動すると変質し、その度合いは移動速度や通過する地表面の特性などに大きく依存します。「依存しない」が誤りです。

  8. 問8

    日本列島に影響をおよぼす気団について正しいものはどれか。

    • (1) シベリア気団は主として夏季に影響をおよぼす。
    • (2) 小笠原気団は主として夏季に影響をおよぼす。
    • (3) オホーツク海気団は主として夏季に影響をおよぼす。
    • (4) 揚子江(長江)気団は主として夏季に影響をおよぼす。
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    正解:(2)

    正解は(2)。小笠原気団は高温多湿の海洋性熱帯気団で、主に夏季に日本へ影響します。シベリア気団は冬、オホーツク海気団は梅雨期・秋雨期、揚子江気団は春・秋が主です。

  9. 問9

    停滞前線の説明で誤りはどれか。

    • (1) 前線のうち、その移動がないか、あってもほとんど動かないと見られるものを停滞前線という。日本付近の停滞前線として梅雨前線と秋雨前線が見られる。
    • (2) 梅雨前線は、春から盛夏への季節の移行期に、日本から中国大陸付近に出現する停滞前線で、一般的には、南北振動を繰り返しながら沖縄地方から東北地方へゆっくり北上する。
    • (3) 秋雨前線は、秋から冬への季節の移行期に、日本付近に出現して、長雨をもたらす停滞前線である。
    • (4) 一般に、停滞前線付近の雲のでき方や降水のもようは、温暖前線型になっているものが多い。しかし大局的には停滞前線と見なされる前線も、局地的には温暖前線、ある部分は寒冷前線の構造をもって、それぞれに応じた天気分布を活発に示すことがある。局地予報には細かな解析が必要である。
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    正解:(3)

    正解は(3)。秋雨前線は夏から秋への季節の移行期に現れる停滞前線です。「秋から冬への移行期」が誤りです。

  10. 問10

    低気圧について誤りはどれか。

    • (1) 気圧が周囲より低く、等圧線が丸くまとまっている区域を低気圧という。
    • (2) 低気圧の発達とは、中心示度が深くなり、気圧傾度が大きくなって、その範囲も広くなることをいう。
    • (3) 風は低気圧の中心に向って北半球では反時計回りに吹きこむ。
    • (4) 低気圧の中心では下降気流が生じるので、雲ができ一般的に低気圧域内では天気が悪い。
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    正解:(4)

    正解は(4)。低気圧の中心付近では周囲から吹き込んだ空気が上昇気流となり、それによって雲ができて天気が悪くなります。「下降気流」が誤りです。

  11. 問11

    日本付近の北太平洋高気圧(別名:小笠原高気圧)について誤りはどれか。

    • (1) 日本の夏に影響を及ぼす高気圧である。温暖な背の低い熱帯高気圧で、その中心はハワイ付近にあって、夏の間中動かない。
    • (2) 高気圧圏内は風が弱く、日射が強く、天気は良い。また海上も穏やかである。しかし、小笠原高気圧から日本に向かって吹く、暖かくて湿った空気は日本に雷雨をもたらし、時には豪雨を降らせることもある。
    • (3) 高気圧にすっぽり覆われると日本では連日晴天が続くことがある。これは西方から進んでくる低気圧を、この高気圧が阻止したり、針路をそらしたりして日本に近づけないためである。
    • (4) 季節変化が大きく冬に弱まり、夏には強まる。
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    正解:(1)

    正解は(1)。北太平洋高気圧は亜熱帯高気圧で、上層まで高圧部が及ぶ「背の高い」温暖な高気圧です。「背の低い熱帯高気圧」という記述が誤りです。

  12. 問12

    低高度で遭遇する対流性の乱気流(タービュランス)の説明で誤りはどれか。

    • (1) 対流現象により局地的な上昇・下降の鉛直気流により発生するタービュランスである。
    • (2) 耕作地や水面など地表面が異なると熱の放射量が異なるため、不均一に加熱された空気が局所的な循環を形成する。上昇気流があるとそれを補償する下降気流がある。
    • (3) 舗装地や不毛地上では下降気流が起こりやすく、水や広大な植生地域上では上昇気流が起こりやすい。
    • (4) 上昇気流はやがて飽和に達し雲を形成する。こうした雲の頂は対流性気流の上限を示している。ただし、空気が乾燥していると雲はできないがタービュランスは存在している。
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    正解:(3)

    正解は(3)。日射で熱くなりやすい舗装地や不毛地の上では上昇気流が、温まりにくい水面や植生地域の上では下降気流が起こりやすく、記述が逆になっています。

  13. 問13

    山岳波によってできる雲で誤りはどれか。

    • (1) レンズ雲
    • (2) 乱層雲
    • (3) 笠雲
    • (4) ローター雲
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    正解:(2)

    正解は(2)。山岳波に伴う代表的な雲はレンズ雲・笠雲・ローター雲(ロール雲)です。乱層雲は前線や低気圧に伴って広く雨を降らせる層状の雲で、山岳波によるものではありません。

  14. 問14

    初期突風について誤りはどれか。

    • (1) 雷雲が襲来する直前、地上と地上付近におこる風向・風速の急変である。
    • (2) 雷雲の中の下降流が地面に達し、地表で水平方向に流れを変え四方に吹き出したものである。
    • (3) 風向の変化は180°も変わることがあり、風速も強烈で50~60ktを超えることがある。
    • (4) 下降流は雷雲からの降水が蒸発することによる周囲の空気の昇温と、大粒の雨が周囲の空気を引きずることで起こる熱い気流である。
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    正解:(4)

    正解は(4)。雷雲内の下降流は、降水の蒸発により周囲の空気が冷却されて生じる冷たい気流です。「昇温」「熱い気流」が誤りです。

  15. 問15

    着氷についての記述で誤りはどれか。

    • (1) 一般的に着氷は過冷却水滴(雲・雨)中の飛行で、航空機の機体表面に過冷却水滴が衝突したときに起こりやすい。着氷に関する大気の状態で、着氷のリスクは気温、水分、水滴のサイズにより評価することができる。また、気温が0℃付近では、過冷却水滴が機体表面に衝突後、凍結するまでに後方へ広がることから、Clear iceという危険な着氷が形成されることがある。
    • (2) エンジンの気化器はベンチュリー管のような役目をし、燃料と空気から混合ガスを作る。気化器では空気が断続的に冷却するため空気自身の温度が下がり、着氷が発生する。しかし、気化器冷却の最大の原因は液体燃料の蒸発であり、これによる温度の降下がより大きくなるため、着氷が発生する。
    • (3) プロペラへの着氷は、翼型の先端に氷が堆積することで発生する。着氷によりプロペラの効率が減少する。また、釣り合いが失われて起こる振動は、エンジン等他の構造にとって有害である。
    • (4) 晴れた大気中では着氷は起こりにくいが、相対湿度が高く、気温が0℃に近いようなときにはプロペラの羽や翼の上を通る空気の圧縮のため若干の水分が凝結し、着氷が発生することがある。
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    正解:(4)

    正解は(4)。プロペラや翼の上面を通る空気は膨張して温度が下がり、水分が凝結します。「空気の圧縮のため」という記述が誤りです。

  16. 問16

    10 ktの風速はおおよそ毎秒何メートルか。

    • (1) 5 m/s
    • (2) 10 m/s
    • (3) 20 m/s
    • (4) 40 m/s
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    正解:(1)

    正解は(1)。1ktは約0.51m/sなので、10ktは約5m/sです。ノットをおよそ半分にするとm/sになる、と覚えると便利です。

  17. 問17

    CAVOKの定義で誤りはどれか。(自動観測時を除く)

    • (1) 風: 地上風は0.4kt以下であること。
    • (2) 視程: 卓越視程が10km以上かつ最低視程が通報されない状態
    • (3) 雲: 1,500m(5,000ft)又は最低扇形別高度の最大値のいずれか高い値未満に雲がなく、かつ重要な対流雲がない。 なお、重要な対流雲として報ずる雲は積乱雲(CB)、塔状積雲(TCU)である。
    • (4) 現在天気: 天気略語表に該当する現象がない。
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    正解:(1)

    正解は(1)。CAVOKは視程・雲・現在天気の3つの条件で定義され、地上風に関する条件は含まれていません。

  18. 問18

    定時飛行場実況気象通報式(METAR)の現在天気において強度・周辺現象及び特性を表す記号で「飛行場にはないが、飛行場周辺に観測される」の意味を示すものはどれか。(自動観測時を除く)

    • (1) PR
    • (2) DR
    • (3) BC
    • (4) VC
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    正解:(4)

    正解は(4)。VC(vicinity)は飛行場周辺(飛行場自体にはない)で観測される現象を示す記号です。DRは低い地吹雪など地面近くを吹き流される現象、BCは散在(部分的)を表します。

  19. 問20

    下層悪天予想図の説明で誤りはどれか。

    • (1) 天気予報等の基礎資料である数値予報の計算結果から自動作成(画像化)したもので、気象庁が実際に発表する飛行場予報や台風予報等と異なる内容が含まれる場合がある。
    • (2) 予想対象高度は小型航空機の飛行高度を想定し高度約10,000ftまでで、予想する雲底・雲頂高度はフライトレベルで示されている。
    • (3) 発表は3時間毎の1日8回で、昼夜を問わず作成されている。例えば、午前8時の発表では、午前9時、正午、午後3時の予想図を見ることができる。
    • (4) 表示領域は、北海道、東北、東日本、西日本、奄美、沖縄の6つの領域に分けて提供されている。
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    正解:(2)

    正解は(2)。下層悪天予想図の対象は小型機の飛行高度に合わせた低い高度域であり、雲底・雲頂高度の示し方に関するこの記述が誤りとされています。

原本20問中19問を収録(図表を含む1問は著作権配慮のため除外)

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